熱情劇場

日本語めちゃくちゃ断末魔

黒子のバスケ作中登場人物の異性モテキャラベスト10を真面目に考えてみた

黒子のバスケには多数の個性豊かでとても魅力的なキャラクター達が登場する。

ストーリーは死ぬほど面白いし、絵も後半に向けてどんどん綺麗で見やすくなっていった。しかし、正直キャラクターがきっかけでハマったという方も多いのではないかと思う。私もどちらかと言えばそうだ。

作中人物たちと自分がおおよそ同年代の頃に黒子のバスケに出会い、バスケにまっすぐで熱い青春を送るキャラクターたちに胸をときめかせたものだ。試合描写が大半を占めている漫画であるため、コート上で戦う彼らの姿に加えてたまに挟まれる日常回や回想シーン、ほとんどバスケをすることはない小説版、さらにはファンブックのプロフィールなどで補い、ところかまわず妄想を繰り返していた。自分と憧れのあいつやあの先輩が主人公のラブソング…的な夢小説を夜な夜な読み漁り一人で布団の中で(キャー!!!)などと盛り上がっては寝不足のまま登校していた。実際登校した学校には彼らのようなバスケ部員は一人もおらず、ただひたすらにむさくるしい男子学生集団が放課後の体育館を占領しているのみだった。

黒子のバスケは主人公・黒子テツヤの高校生活の一部分を描いた物語だと作者である藤巻先生は単行本30巻のあとがきで語っている。私はこのあとがきが大好きだ。作中のキャラクターたちがあの世界で「生きている」ことを強く実感できるから。私たち読者は、大好きなバスケに真剣に向き合う彼らの、15~18歳という人生の中でも最も輝かしくてまぶしくて美しいと言って過言でない時期を全力で生きている姿を見ることができている。とても幸福なことだ。だがこれはあくまでも黒子テツヤから見た物語。世界には他の人物から見た他の視点の話だって溢れている。もしかしたら、その他の人物から見た話のあのキャラは嫌な奴かもしれない。カッコ悪くて頼りない先輩かもしれない。バスケットボールでは活躍しなかったけど、誰かの素敵な王子様になっているかもしれない。それもこれもすべてひっくるめての人生であり、世界なのだ。

無駄にスケールが大きくなってしまったが、疑問点は作中のキャラクターの実際のところのモテ事情はどうなるのか、ということだ。彼らはバスケットボール部員および選手である以前に、華の高校生。試合をしているコマの外では異性から想いを寄せられたり寄せたり、恋愛事に時間や労力を割いている者も少なからずいるはずだ。そういった描写も少なからず存在しているし、特にキセキの世代の一人である黄瀬涼太はそれが著明だ。

ならば他は?一体ほかの者たちのモテ事情はどうなっているんだ?と不思議になるのがオタクというか人の心というものだろう。ところが私たちは読者という外の世界の者であるため、あの世界に入り女子高生に擬態し情報収集するわけにもいかない。そこで今回は、作中の描写、藤巻先生の御言葉、本編外のエピソード(おまけ漫画、小説版、アニメ特典ドラマCDなど準公式含む)を参考にした根拠に基づき、あくまでも客観的な視点で彼らのモテランキングベスト10を考えることにした。

モテランキングなので、あえて量的な話で進めていくとする。ここで言う「モテ」の「量」とは、恋愛的な意味で異性から思いを寄せられる人数、告白される回数、恋愛的な意味の手紙をもらう数、をさすこととしよう。

それでは、もうほぼ答えが決まっている第1位から。

 

第1位 黄瀬 涼太(海常・1年)

公式。おそらく誰も文句のない黒バス界トップ・オブ・モテ男。

こちらの方もほぼ作中トップと言っていい抜群のルックス。スポーツは大抵何でもできる。特にバスケは十年に一人の天才。身長189cmでファッションモデルをやっている。

試合に出るだけでファンが黄色い声援を上げ、他行に行けば女子がサインをもらうために行列をつくるなど本編中に彼が異性にモテている描写は多数あり、もちろん本人にもその自覚がある。キャラソンで「女の子にもモテちゃうけど」等と歌っちゃっている。

最も明確な根拠と言えるソースは、単行本第30巻Q&Aコーナーの、黄瀬と後述の人物、どちらがより女の子にモテるのかという質問に対しての藤巻先生の回答の御言葉。「量的には黄瀬」。

このようにモテる要素に満ち満ちている、生まれながらにして異性からモテることが決まっていたような彼だが、読者からすると周囲からの扱いのせいか「不憫」「いじられキャラ」というイメージが強いのもまた愛嬌があってニクいところだ。もうこれ以上言うことはない。

黄瀬涼太が1位だ。

 

第2位 氷室 辰也(陽泉高校・2年)

これも公式。公式モテ&公式美少年。優しく上品な雰囲気の奥に隠された、熱さと切なさ。

藤巻先生は前述のQ&Aで量的モテは黄瀬だが質的なモテは氷室だとおっしゃっている。だがそれは黄瀬と比較したときの話で、おそらく量の方も並大抵ではない。

まず範囲が広い。このソースは小説版3巻「はたらく陽泉高校」に描かれている。課外授業に行けば女児から取り合われ、学校では女子生徒どころか掃除のおばちゃんからファンレターをもらう(同校3年・福井談)レベルだ。凄まじい。

そして「量的にモテるのは氷室」と作者に言わせしめるだけあり、言い寄ってくる異性のレベルも高そうだ。それはなにより、氷室自身が女性の扱いに長けている故ではないかと思う。幼少期をアメリカで過ごす中で培われたのであろう、日常生活でのスマートで物腰柔らかな姿勢に引かれる彼女たちの気持ちはよくわかる。察しが良くて、面倒見も良くて、どんな女の子でも平等にお姫様のように扱ってくれる。それが氷室のずっと見てきた、触れてきた「当たり前」だから。

日常生活でそれを披露する場面は無いことを願うが、喧嘩も強い。でも相手が普通の雑魚だった場合返り血まみれのまま笑顔で「ついエキサイトしてしまったよ。怪我はないかい?」とか聞いてきそうで怖い。一歩間違えれば短所にすらなりうるが、彼のこんな一面も読者から見れば「エレガントヤンキー」の別名とともに愛されている。

 

3位 桃井 さつき(桐皇学園・1年)

もちろん女子キャラも審査対象だ。やっぱり公式。主人公・黒子テツヤに想いを寄せておりかなり積極的なアピールをしているほか、本編では突然部活に乗り込んできては誠凛バスケ部の男たちをブイブイ言わせているイメージが強いが、小説版1巻に帝光中学校時代の桃井のモテエピソードがかなり濃厚に描写されている。

「バレー部のキャプテンだよ!ファンクラブまであるイケメンさんだよ!?断ることないじゃん!」

「今年入ってから告られたの、もう6人目なのに!」

「いーっぱい告られてるのに、なんでそんな恋愛に無関心なわけ?」

この小説が何月の話かは明確にされていないが、黄瀬がレギュラー入りしていてかつ制服は長そで、中間テストがあるということはまだ春~初夏の可能性が高い。つまり進級して1か月や2か月程度で6人、しかもそのうちの一人はファンクラブまで設立されている男に告白されている。尋常じゃない。

誰もが振り向く整った顔立ちに、大抵の男の目をくぎ付けにする豊満な胸。面倒見も良いし観察眼も優れているから気も利く。ふんわりしているように見せかけて論理的思考力に長けているので会話していて惚れる男も多いだろう。顔とプロポーションで振り向かせておいて、会話では持ち前のキレキレ観察眼と分析力をフル稼働させてしまえば一般人はほぼイチコロ。青峰大輝が幼馴染みでなかったらもっと大変なことになっていたと思う。

「ほーんと男のコって単純なんだから」そりゃそうだろう。貴女の前では男は大抵皆単純な生き物に成り下がりますよ。物語を読んでいると桃井のことはどうしても賢く手ごわい敵組織の女スパイのような目で見てしまうが、強豪校のバスケ部のマネージャーであることを一旦とっぱらって1人の女の子として見ると、とんでもない魅力の持ち主であることがわかる。なんて罪な男なんだ、黒子テツヤ

 

さて、ベスト3はかなり公式からソースを引っ張ってきているため、ほぼ迷いなく決まった。問題はここからなのだ。なるべく客観的視点を意識してはいるものの、4位以降は公式の情報にかなり私個人の独断と偏見やフォロワーの考えを加えて考察している。少なからず私自身の男の趣味も入ってしまっている。

だから先に言っておこう。異論は認める。

 

4位 春日 隆平 (正邦・3年)

明確なソースはない。というか上記3名に比べて圧倒的にプロフィールも登場回数も少ない。情報は少ない。だがその少ない情報を組み合わせた上で確信している。彼は絶対に異性からモテる。

まずは容姿。いくら全国区とはいえ、関係者でもない限り女子高生は彼らがバスケをしている姿など目にすることはない。ならばどこに惚れるのか。第一に顔だ。次にクラス内での雰囲気やつるんでいる友達。からうける印象。そこでやっとスタートラインに立つことができる。さらに相手と話したときの楽しさや会話の弾み方。もうここで「楽しい」と感じてしまえばほぼ好きになっているようなもの。そして極めつけに頭が良い、運動ができるなどの長所や、見た目からは想像できない、教室の中だけでは見られない意外な一面があること。これで大抵の夢見る高校生はチェックメイトだ。

春日隆平は上記のすべてを兼ね備えている。色素が薄くてふんわりした中性的な見た目。でも179cmと高身長。クラス内では運動部の男子たちと行動を共にすることが多い。一見チャラそうな印象も受けるが、話してみると間延び口調で優しく笑顔で接してくれる。昼休みに先生から頼まれた雑用で重いものを運ばされていれば「だいじょぶ~?オレもこれから教室帰るし半分持つよ~?」と横からひょいっととってくれる。ほらもう既に少し好きになってくるだろう。ちなみに私はもうここまで打ちながら好きになっている。

これで成績が良くて東京都内でも5本の指に入る強豪校のバスケ部レギュラーなんですよ。飄々としているように見えて、負けてからも「そう簡単に切り替えられんし」とプライベートで勉強の合間に、仲間たちとストバス大会に参加してしまうくらいバスケを愛しているバスケ馬鹿なんですよ。

いやもう好きでしょこんなの。もう一度言うが彼はモテる。そんな描写は1Pたりともありませんがモテます。

 

5位 福井 健介(陽泉・3年)

ひとまず小説版第3巻の巻頭描き下ろしイラストを見てほしい。

あの嬉しそうな顔、可愛くないですか。頻繁に貰うわけではないけど、相手の子の気持ちは絶対に無下にはしないし「サンキュ」って少し照れくさそうにお礼いいながら受け取ってくれる。でもバスケを理由に振ってしまうのだろう。

氷室辰也という規格外が部内にいるせいでかすんでいるが彼もモテるだろうし、上記のイラストはそういった藤巻先生からのメッセージだと思う。

ぱっと見マイルドヤンキーのような見た目だが、実は気配り上手で面倒見もいい。決して押し付けがましくないところもポイントが高い。たまにふざけたりするところも可愛いしなんだかドキドキさせられる。年下か同級生からモテるタイプだと考えられる。

前述したようにバスケをする姿を見て、というよりは委員会や何かの係が一緒になって相手から惚れられることが多そうだ。

趣味はスノボなのも大変に良い。私をスノボに連れてって。と言ったら多分本当に連れて行ってくれるし初心者だろうが雪なんて見たこともなかろうが優しく教えてくれる。派手に転んでも笑いながら「おいおい何やってんだよ、しょうがねえな」って起こしてくれるのだが、その距離が近いのに心拍数が上がってるのは自分だけとかいうことがよくありそう。陽泉高校スキー授業とか無いのかな。あったら多分クラスの女子の大半が福井健介のことを好きになってしまうが大丈夫だろうか。大丈夫じゃないから無い方が良いのかもしれない。

 

6位 虹村 修造(帝光中・3年)

モテるという明確なソースは存在しない。私もかつては彼に関して異性からモテるというイメージは持っていなかった。ところが、とある友人の意見を聞いて虹村について今一度考察した結果、ベスト10にランクインさせざるを得なくなった。

注目すべき点は、当時中学3年生にして既に「元ヤン」という肩書きがついているところ。しかも盗んだバイクで走り出してしまったこともあるらしい。結構なやんちゃな時代があったようだ。が、作中の彼を見てもそうは見えない…というか近寄りがたい雰囲気を見せないところが一番恐るべき点でありモテる秘密だと思う。特別愛想がいいわけでもフレンドリーなわけでもないのになぜか気づいたら悩みを話しているし身を預けていそう。油断したら本当に危ない。

肉弾戦であれば全キャラ中トップクラスの彼だが、どこか抜けているところもある。しかしそれすらも力ずくでカバーできてしまうほどの圧倒的な力。

手加減苦手でうっかり壊しそうになっちまうけどこんな俺でごめんな?ってな感じでちょっと隙を見せてくれるタイプなので、うっかりこっちもそれでかまわないわって委ねてしまう。強くて面倒見が良くて頼りがいがあって、でも近しい人間にはしっかり自分の弱みも見せてくれる、たいていの女子が好きな要素をもつずるい男だ。

 

7位 伊月 俊(誠凛・2年)

単行本第13巻Q&A「誠凛バスケ部の中で一番モテるのは誰ですか?」に対しての回答にて明記されている。伊月です。

また、小説版で女子からデートに誘われることがある(誠凛2年・小金井慎二談)、ファンブックのインタビューで「ファンレターって…そんなのたまーにもらうぐらいだよ」と回答しているなど彼が異性からモテるという事実の公式ソースは多数存在している。

艶やかな黒髪に切れ長で美しい瞳、174cmと程良い身長など見た目が整っていることに加え、女系家族で育ったことで培われた女性への配慮に長けた点が異性モテにつながっていると考えられる。しかも風紀委員で数学が得意で全国優勝したバスケ部のスターティングメンバーだ。間違いなく今後ファンレターの数はますます増えるだろう。もとの「たまーに」が実際どのくらいかはわからないしおそらく本人も数えていないのだろうが、なんとなくあの言い方だと月に1通くらいは確実に貰っている気がする。

ところが彼にはたった一つとはいえ致命的弱点がある。例のアレだ。例のアレをところかまわず考え、思いつけば瞬時に口にし、連発し、周囲を苛立たせたり困惑させたりしている。先ほどのQ&Aの回答には続きがある。

「ただ、たいがいネタ帳を見て去っていきます」

すごい。一つで台無し感がすごい。

当初は(ダジャレってそんなにネックかなあ…)などと思っていたが、確かに二人でデート中に突然低レベルなそれを叫ばれどこからかメモ帳を取り出しメモをしだしたらドン引きすると思う。普通に嫌だ。しかも本当に小学生もびっくりするほどの低レベルだし、こちらに反応を求めてくるのも困る。笑ったり自分も考えれば同志と認識されてしまうが、かといって昔から見知った仲のように黙れだのうざいだの言うわけにもいかない。苦笑いするか真顔になる他ないのだ。そう考えると、ネタ帳を見て去っていく女子たちの気持ちも察しが付く。

ただし「たいがい」去っていくということはつまり、ネタ帳を見ても去っていかない女子もいるということだ。しかし伊月俊は、その去っていかない女子たちのデートの誘いさえも「バスケの練習時間が減るから」と片っ端から断っている。基本的にバスケとダジャレのことしか考えていないのだ。よく言えばストイック、悪く言えば不器用な彼らしい。

本人はおそらく自分の顔に興味は無いが、幼少期から周囲の反応や異性からの声のかけられ方を見て「自分は異性に受けの良い見た目なんだな」という事実のみを淡々と受け入れていそうだ。その恋愛や容姿に対して少し冷めたところも女子の恋心を燃え上がらせる要因の一つとなっているのかもしれない。

それにしても伊月俊がバスケやダジャレに注ぐのと同じくらいの熱量を女性に注いでいる姿が全く想像できないのだが、いつかそんな日が来るのだろうか。彼は一生ダジャレを言っているし、多分ダジャレのわかる人が好みと言いつつそれだけの異性とは付き合わない気がする。というかそもそも本当にダジャレのわかる女は伊月俊とは付き合わないだろう。

年下年上問わずおおよそ同年代の女子からの支持率が高そうだ。姉や妹の友人たちが家に遊びに来た時などに目に留まることもあったかもしれない。でも綾さんも舞ちゃんも彼が幼い頃からバスケやその仲間たちに真っ直ぐ向き合っていることも、今はそこだけに集中したいことも知っているので邪魔になりそうなことは排除している。

決して異性に興味が無いわけではないが、今は二の次だと思っているしこの先も自分の興味ややるべきことを優先しがちな性分であるため、泣かせる女性の数も多そうな男だ。

まあそこが好きなのだが。

 

8位 高尾 和成(秀徳・1年)

Q.「ご自身の一番の長所は何だと思いますか?」

A.「んー、人見知りあんましないこと?」

齢16歳でこのコミュニケーション能力。教室で見せる気さくでフレンドリーな雰囲気と、体育館で見せる負けず嫌いの努力家の顔の二面性。

全企業が欲しがるスペック。面接受けが良さそうだし、入社後もほぼ間違いなく仕事ができる男になる。一体何の話をしているんだ。

教室ではクラス内でも近寄りがたい変人・緑間真太郎と行動を共にすることが多く、クラスメイトたちからは緩衝材や通訳という意味でも重宝されているだろう。小説版第2巻でも、緑間真太郎に花瓶の水をかけてしまい泣きそうになりながら謝っている女子に「大丈夫、真ちゃん着替え持ってるから」とフォローしている場面が印象的だ。

話しやすいし、なによりどんな陰キャだろうがギャルだろうが分け隔てなく接してくれる。ノリが良く、笑いの沸点も低いので集団においてムードメーカー的役割を果たすことも多い。課外授業やグループワークなどで上手く輪に入れずぽつんとしている女子がいたら「なあこれ頼んでもいい?」「何か意見ある?」と軽い感じで、さりげなく入れるように振ってくれそうだ。中にはこういうタイプの人間に恐怖を感じる私のような人種もいるのですべての女子に好かれるわけではなさそうだが、全体的に見れば嫌いな人の方が少ないと思う。

趣味がカードゲームなところも良い。少年の心を忘れていない。サブカル的な趣味があるから相手の趣味嗜好にも口を出してこなさそうだし、ぱっと見馴れ馴れしくパーソナルスペースが狭い彼だが、近しい関係になればなるほど、意外とほどよい距離感を保つことができそうだ。

ただ、個人的に高尾和成のことが怖いので私自身はあまり共感はできない。

 

9位 木吉 鉄平(誠凛・2年)

あの道明寺司さえも抑え、抱かれたい男ランキング第6位(anan/2017調べ)に君臨する男。

抱かれたい。分かる気がする。あの大きな手で撫でられたり、おっとりした調子で「可愛いなあ」とか言われたら女性ホルモンがものすごい勢いで分泌されていくだろう。

ただ、anan読者と女子高生では男を見る視点も重きを置く点も異なるため、高校生時点ではこの順位が妥当であると考えられる。やはり女子高生からすれば優しさも大事だがそれよりも見た目の爽やかさやノリの良さに目が行くことが多い。そういう意味では木吉は女子高生には刺激が強い。しかしあと5年もすればベスト5にランクインすることは間違いないと踏んでいる。

身長193cmという巨体であるにもかかわらずあまり威圧感を感じさせないやわらかい雰囲気。おばあちゃんの家のような落ち着いた香り。天然でツッコミどころも多いが頭脳明晰であり、ここぞというときは文字通り命に代えてでも守ってくれる頼もしさ。成人女性が恋人に求める条件をおおよそ満たしている。高校生時点で木吉の魅力に気付ける女子は先見の明がありすぎるし、多分自身も大人びている子なのだと思う。そして誠凛高校には彼らの先輩はいないが、上記の理由から木吉はどちらかというと年上にモテるタイプであると考えられる。

数カ月に一回くらいの頻度で告白されたりしているがそんな話題は出さないし、本人も例に漏れず「あいつらとバスケに集中したいから」という理由で断っている。あと本気で好きになった子以外の異性にあまり興味がなさそうだ。興味は無いがフェロモンをまき散らしているのでその毒にやられると泣くことになる。

最終巻で相田リコ嬢と一時期付き合っていたという衝撃的な過去が判明したわけだが、木吉の夢女様方はあの事実をどのように受け止めているのかが気になるところだ。

 

10位 宮地 清志(秀徳・3年)

見た目と口調と真面目さの三面性ギャップに殺される。

背が高くて口調が恐ろしく乱暴なため、クラスメイトをはじめとする女子からは「怖い」という印象を持たれやすいが、よく見てみると部活も勉強も一切手を抜くことなく真っ直ぐに取組んでいるし、仲間たちと話しているときの笑顔はまぶしいくらいに輝いている。自分にも他人にも厳しいが、その分自分が上手く出来ていたり、彼の役に立てれば「ありがとな」と柔らかい笑顔で目を見てお礼を言ってくれる。

彼に好意を寄せるのは何らかの役職と共に務めた女子か、もしくは見た目以外何も知らない後輩女子がほとんどだ。ただクラスが同じだけという中途半端な関係だと彼の口が悪いところしか印象に残らないし、女友達にまで成り上がってしまうと彼の重度のドルオタな一面を知ってしまうため「意外と真面目でいい奴だけど彼氏にするにはちょっと」とこれまた彼氏候補からは除外されることが多い。ただ、そこさえも愛せてしまう度量を持っている者こそが宮地清志の女に相応しいのだとも思う。

彼はバスケに対してもみゆみゆに対してもストイックなので、今現在彼女なるものは必要ないと考えているし勇気を出して想いを告げてくれた女子たちのことも丁寧に振っている。しかし彼の性分から考えるとモテは高校~大学あたりがピークな予感がする。みゆみゆがアイドルを卒業してしまった時の彼が今から少し心配だ。

 

 

もう一度言うが異論は認める。

途中から私個人の感情も大いに入っているため、やはり客観的なランキングは難しかった。そしてこうしてみるとやはり小説版やキャラクターブックの情報が多いことがわかる。これが藤巻先生のいう「他の人物から見た、他の物語(意訳)」なのかもしれない。

今回一番困ったのは、赤司征十郎の扱いだ。ファンの数で言うなら彼も相当存在するが、恋愛的な意味で思いを寄せられるかというとそうではなさそう、どちらかといえば「赤司様素敵…麗しい!」という目で見られることが多そうなので今回はランクインすることはなかった。

また、何度も言うようにこれはあの作中のあの時間軸でのランキングだ。現時点ではこのランキングにはかすりもしなくても、3年後5年後…と年齢を重ねるたびに頭角を現す可能性を秘めたキャラクターも沢山いると思っている。その代表は火神大我と小金井慎二だ。大人になればその人物が成長するだけでなく、周りの女性の見る点も変わってくるのだ。それは毒者である私たちも含まれていて、自分自身が成人してしまった今、彼らを見る視点も少しずつ変わってきているのも自覚している。そんな中一つだけ今後も絶対に変わらないのは、黒子のバスケに出てくる人々は皆最高ということだ。

漫画の中で、画面の中で、コラボ企画やグッズの中で、いつまでも私たち読者に熱とときめきと青春のまぶしさを与え続けてほしい。私はそんな彼らを、ずっと応援していきたい。